次々とリフォーム箇所を変えて契約を迫る「次々詐欺」
高齢者を対象とした詐欺の一つに、耐震工事、床下補強、屋根のスレート交換など、リフォーム箇所を変えて次々と契約を迫る手口があります。
詐欺事例の中でも被害件数が非常に多い「次々詐欺」の被害事例をいくつか見てみますので、騙されないよう注意してください。
次々詐欺の事例
<事例1>築年数も経っており懸念が持たれるため無料で点検しましょう、といって訪問して床下に入り「湿気が異常に多い」と言って不安感を煽り、必要性のない工事の契約を勧めてきます。
その契約の後は、次は屋根が傷んでいる、このまま外壁を放置するとかえって修理費用が高い、屋根も……、等同様の手口で次々に工事契約を勧める詐欺です。
結果として、不必要な工事に通常の相場の2~3倍以上の費用を支払うケースは珍しくありません。
<事例2>「今月は当社のキャンペーンで床下のシロアリ検査を無料で実施します。私はこのエリア担当の○○です。」ともっともらしく訪問します。
次いで「屋根のスレートに浮きがあるのが気になるのでこの機会にあわせて修理しましょう。」などといって、ついつい流れで断り切れずに契約に至ります。
一応、工事自体は行うのですが、ずさんな工事も多いため、無料に乗せられてついでに契約するパターンは避けましょう。
<事例3>外壁モルタルの補修が必要と言って訪問し、モルタル工事を行い塗装もしますが、工事や塗装の技術が低く、すぐにはげ落ちたり窓ガラスに塗料が付いていたりという例もあります。
<事例4>複数の業者が訪問して床下や外壁等各所のリフォームを勧め、見積り金額を提示されたので、高いと断わると、「分かりました。希望の金額に近づけるよう上司を説得します」と親切感をアピールして電話を始めます。
しばらくすると「金額をここまで下げる事が出来ました。」と頑張ってあげました感をアピールします。
担当者を信じて、まあいいかと契約したら、不要な工事を高い相場でしてしまうのです。
詐欺業者か否かを見極めるポイント
<1>突然自宅に訪問してくる業者
突然訪問するケースは怪しい場合が多いので、心当たりのない業者の訪問の話に耳を傾けず、玄関先であっても入れてはいけません。
<2>当日中に金額を見積もって契約を迫る業者
悪質な業者は不安感をあおり、相手に考える余裕を与えないよう、即契約、翌日工事スタートと急がせてきます。
仮に話を聞いて住宅を見せた場合でも、契約までの期間を開ける事が、だまされないための予防策です。
<3>訪問してすぐに「耐震診断を行いましょう」「金額を見積もりましょう」などの話を始めるようであれば疑った方がよいでしょう。
もちろん突然訪問する業者の全てが詐欺とは言えませんが、悪徳であるケースが多いので疑ってかかってください。